大阪市西区の就労移行支援事業所にこにこワークスでは、精神疾患や発達障害など、障がいや難病により単独で就職する事が困難で就職に支援が必要な方を対象に障害福祉サービスの提供を行っております。
今回は、障害福祉サービスの中で就労支援に分類される、就労移行支援、就労継続支援A型、就労継続支援B型についてお話します。
就労支援とは障がいを持っている方が働くために利用することができる、国が進める障害福祉サービスです。
さまざまな障がいやご事情に合わせ、働く方々をサポートする制度となっています。
障害福祉サービスにおける就労支援は、以下の4つに分けられます。
①就労移行支援
主に、一般就労をするために必要なスキルを学ぶ場を提供しサポートする制度。
②就労継続支援A型
主に、雇用契約を結んで働く場を提供しサポートする制度。
③就労継続支援B型
主に、雇用契約を結び働く場を提供するのが難しい方へ働く場を提供しサポートする制度。
④就労定着支援
一般就労をした方が継続して社会生活を送れるよう、企業との連携を図ったり相談に乗ったりして定着のための支援をする制度。
今回は、以上4つの支援の中から、社会に出るため・社会復帰のために利用される
①就労移行支援
②就労継続支援A型
③就労継続支援B型
の3つの支援について、その違いや共通点についてまとめていきたいと思います。
【利用料】
まず、就労移行支援、就労継続支援A型、就労継続支援B型すべてに共通する利用料についてです。
障害福祉サービスの自己負担は、所得に応じて次の4区分の負担上限月額が設定され、ひと月に利用したサービス量にかかわらず、それ以上の負担は生じません。
利用料は前年の所得から算出されますが、市町村民非課税世帯や税低所得生活保護受給世帯は無料となり、それ以外の世帯でも9割が国と自治体が負担してくれます。
そのため、実際には自己負担が生じない方が多く、にこにこワークスでも9割の方が無料で利用されています。
厚生労働省HPより参照
注1:3人世帯で障害者基礎年金1級受給の場合、収入が概ね300万円以下の世帯が対象となります。
注2:収入が概ね600万円以下の世帯が対象になります。
注3:入所施設利用者(20歳以上)、グループホーム利用者は市町村民税課税世帯の場合「一般2」となります。
※利用料の負担額につきましては、「自分の場合はどれくらいかかるか」といったご相談にはお答えしかねます。
お住まいの役所にてお問い合わせくださいませ。
ここからは、それぞれのサービスについて詳しく解説させていただきます。
①就労移行支援について
【就労移行支援とは】
就労移行支援とは主に、一般就労を目指す障がい者の方へ、就労のために必要なスキルを学ぶ場を提供する制度です。
一言でいうと、スキルアップのための制度。
ハローワークや就活サイトのようにすぐに仕事を紹介してくれる場所ではなく、職業訓練校のように学んでから就職活動をする場所となります。
学べるスキルは多岐に及び、パソコン・事務・作業・ビジネスマナーはもちろんのこと、自分の性格や特性を知ること・ストレスをコントロールする方法・人との接し方・私生活の整え方などさまざまで、個々に合った訓練計画を立ててくれます。
特にカリキュラムの内容は、事業所によっても異なります。
たとえば、にこにこワークスで行っている訓練内容は、
・「ビジネスマナー」「電話対応」などのビジネススキルを学ぶ講座
・「ストレスマネジメント」「自己理解」などのセルフケアを学ぶ講座
・「コミュニケーション」「SST」などの対人スキルを身につける講座
に加え、個別訓練では、PC、軽作業、認知トレーニング、事務作業などがあります。
目標に向けて計画に沿って訓練を行い、必要なスキルを身につけ、就職活動のサポートを行っていきます。
就職活動の具体的なサポート内容は、一般枠か障がい枠かによっても異なりますが、主に書類作成や面接練習、面接同行などです。
※一般枠と障がい枠については、こちらの記事でまとめております。
また就職して6ヵ月後までの定着支援も就労移行支援の一環です。
就職後はより長く安定して働くために、企業との連携を図り、企業訪問や事業所での面談を通じてサポートをします。
職場や新生活で困っていることはないかなど、見知った支援員とつながりを持ち続けられることは大きな安心となります。
他にも事業所によっては各支援機関との連携・ご家族や個人との面談・クリニックへの通院同行・役所手続きの同行・就職活動時の資料作成・実習先の紹介など、包括的にサポートしてくれます。
一般就労率はコロナ禍の令和2年度で43.3%。その前年だと46.6%。
就職定着率も86.7%となっています。
【年齢・利用期間】
18歳以上65歳未満の方が利用できます。
また、利用期間は例外もありますが、原則2年間です。
【賃金】
就労移行支援では、訓練が目的であるため、原則として賃金はありません。
※例外として、工賃が支払われる事業所もあります。
交通費や昼食代などのランニングコストはかかってしまいますが、自治体によっては交通費の援助があるところもあり、自力通所ができるのであれば、お住まいの自治体外の事業所へ通うことも可能です。
中には、障害年金、失業保険などを受給しながら通っている方もいます。
【対象者】
就労移行支援を利用する方の対象は、一般企業等への就労を希望する人です。
たとえば、以下のようなお悩みをお持ちの方が利用されています。
・生活リズムや体調を整えながら就職の準備をしていきたい
・障がい枠で配慮を受けながら働きたい
・どのような仕事が向いているのかわからない
・就職活動のサポートをしてほしい
・働くスキルを身につけたい
・ブランクが長く、すぐに働くことが不安
・今まで仕事が続かなかったので次は長く働きたい
どのような方が利用できるかや、利用するためにはどのような手続きが必要なのかについては、こちらの記事をご覧ください。
ご自身の特性にあった支援を受けながら就職を目指し、就職率と定着率が高い、それが就労移行支援です。
②就労継続支援A型について
【就労継続支援A型とは】
一般企業等での就労が困難な人に、雇用して働く場を提供するとともに、知識及び能力の向上のために必要な訓練を行います。
「現時点では一般就労が難しくてもサポートがあれば就労が可能」という方が多く利用されています。
一言でいうと、一般就労に近い形で働ける制度。
仕事の内容は事業所によって異なり、清掃業や作業系のお仕事から事務・工場・飲食店など様々。
納期などもある責任ある仕事も多いです。
また、一般企業への就職が望める方にはトレーニングやサポートもしてくれます。
雇用契約による契約期限や定年はあるものの利用期間はありませんので、A型を足掛かりに働きながら就職を目指す方も多くいらっしゃいます。
【賃金】
賃金は各自治体の最低賃金が保障されます。
労働時間が週20時間を超えれば社会保険が適応されるなど、条件は一般労働者と変わりありません。
平均月収は都市によって差がありますが月8万円ほど(例.4.5時間×20日)です。
【年齢・利用期間】
18歳以上65歳未満の方が利用できます。
また、利用期間の制限は特にありません。
【対象者】
就労継続支援A型を利用する方の対象は、一般企業で働くことが難しいものの、一定の支援があれば継続して働ける人です。
たとえば、以下のようなお悩みをお持ちの方が利用されています。
・就労移行支援を利用したけど、一般就労に結びつかなかった
・障がいに無理のない程度で働きたいが、お給料はほしい
・一般就労で働くことが不安
・障がいのサポートをしてもらいながら働きたい
・体調が整ったら一般就労をめざしたい
サポートを受けながら賃金をもらうことができ、さらに一般就労も視野に入れられる、それが就労継続支援A型です。
③就労継続支援B型について
【就労継続支援B型とは】
一般企業等での就労が困難な人に、働く場を提供するとともに、知識及び能力の向上のために必要な訓練を行います。
近年ではカフェ・雑貨店・動画編集・IT系など、小規模ながらも個性的や先進的な業務の場を提供する事業所も増えてきています。
A型と併用されている事業所もあり、B型で基本業務を身につけてからA型に切り替えるなど、一貫した業務に就ける環境が整っている事業所も多くあります。
A型同様に一般企業への就職を目指したり学習の機会も得られますが、まずは働きつつ生活力を身につけてA型や就労移行へとステップアップしていくケースが多いです。
【賃金】
賃金は作業に対する「工賃」が支払われます。
金額や支払われ方は事業所によってさまざまですが、平均月収1~1.5万円ほどです。
※「工賃」とは・・・
体調などから一般的な労働契約を結んで働くことが難しい人が、就労支援を通じて生産活動を行った人に対して支払われるお金のことをいいます。
【年齢・利用期間】
年齢制限や利用期間の制限はありません。
【対象者】
就労継続支援B型を利用する方の対象は、年齢や体力などの理由から、企業等で雇用契約を結んで働くことが困難な人です。
たとえば、以下のようなお悩みをお持ちの方が利用されています。
・短い時間からでも働きたい
・体調に合わせて働きたい
・年齢や体力の面で一般就労は難しい
・就労移行支援を利用してB型の利用が適当と判断された
以上が、就労移行支援、就労継続支援A型、就労継続支援B型についての具体的なお話でした。
いかがでしたか?
上記でお話したそれぞれの共通点や違いについて、表でまとめましたので、ご覧ください。
今回は、就労移行支援・就労継続支援A型・就労継続支援B型のお話をさせていただきましたが、どこが良いといった優劣はありません。
現在の体調・事業内容・通いやすさ・将来の方向性など、ご自身の状況に応じてお選びいただければと思います。
また、同じサービスであっても、事業所によって仕事内容や訓練内容はさまざまです。
可能であれば、自分に合った事業所かどうかを知るためにも、いくつか見学や体験をしてみることをおすすめします。
にこにこワークスは、上記でお話した中で、就労移行支援のサービスとなります。
見学や体験も随時受け付けておりますので、就労移行支援に少しでも興味がある方や、もう少し詳しく知りたいというは、お気軽にご相談ください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
事業所名:就労移行支援事業所 にこにこワークス
所在地 :〒550-0015
大阪府大阪市西区南堀江4丁目16−16 イイダ3ビル 4F
電話番号:06-6543-5577
最寄り駅:地下鉄西長堀駅 7番出口から徒歩 2分(大阪市中央図書館付近です。)
阪神 桜川駅 2番出口から徒歩 8分(途中左手にマクドナルドが見えてきます。)
■にこにこワークスとは?
病気などの事情により企業で働くことに不安がある方、就職しても長く続けることが難しく何度も転職してしまった方、人と上手に付き合うことが難しい方が、長く安心して働くことができるようにお手伝いをさせていただく事業所です。
■圧倒的に多い退職理由は、人間関係です。
上手な人間関係を築くことができるようになる練習をはじめお一人お一人が「自分らしく働くことが出来るように」お仕事に必要な力を身に付けることができます。
また就職後も安心して働くことができるように、お手伝いしています。
お気軽にお電話ください。
☆随時見学予約対応可☆