「朝起きるのがつらい…」「仕事に行こうとすると涙が出る」「このまま働き続けて大丈夫なの?」──そんな状態が続くとき、もしかするとうつ病のサインかもしれません。
うつ病を発症した場合、無理をせず休職して心身を回復させることが重要です。しかし、「会社にどう伝えればいいの?」「お金はどうなるの?」「復職できるの?」といった不安や疑問も多くあります。
この記事では、うつ病による休職を考えている方に向けて、手続きの流れ、利用できる制度、注意点、そして復職のポイントまでをわかりやすく解説します。
うつ病で会社を休職するためのステップ
- 心療内科または精神科を受診する
理由:うつ病かどうかの正確な診断を受けることが第一歩。
方法:早めに受診し、「仕事がつらい」など具体的な状況を伝える。
効果:適切な診断と治療が始まり、診断書の取得もできる。 - 診断書を取得して会社に提出する
理由:就業規則に基づく休職申請に必要。
方法:医師から「○週間の療養が必要」と記載された診断書をもらい、上司または人事に提出。
効果:正式に休職が認められる。 - 会社の就業規則を確認する
理由:休職できる期間、手続き方法、復職要件が企業ごとに異なる。
方法:人事部や労務担当者に確認する。
効果:安心して休職期間を過ごせる。 - 健康保険の「傷病手当金」を申請する
理由:休職中の収入減少を補う制度。
方法:会社経由で健康保険組合に申請。診断書や出勤状況などの書類が必要。
効果:給与の約2/3の支給が最大1年6か月受けられる。
休職中にやるべきこと・やってはいけないこと
- しっかり休むことに専念する
理由:症状を改善するために必要な時間。
方法:睡眠・食事・軽い運動など生活リズムを整える。
効果:回復が早まり、気力が戻ってくる。 - 医師の指示を守る
理由:独断で薬をやめたり無理に動くと、悪化の原因に。
方法:定期通院と服薬管理を継続する。
効果:再発リスクを下げ、安定した回復が期待できる。 - 職場や会社と定期的に連絡をとる
理由:状況報告や復職の準備がスムーズに進む。
方法:月1回程度の簡単な報告や書面連絡などでOK。
効果:職場の理解が得やすくなる。 - 復職前に「主治医の復職可能」の意見をもらう
理由:医師の判断は復職可否の重要な判断材料。
方法:復職希望の時期に合わせて主治医に相談。
効果:再発を防ぎ、スムーズな社会復帰が実現する。 - やってはいけない:急に無理をして復職する
理由:症状の再発・悪化につながるリスクが高い。
対処:段階的に慣らし勤務や就労移行支援を利用するなど慎重に。
Q&A:よくある質問
- Q. うつ病で休職したらクビになる?
- A. 原則として、適切な診断書と手続きがあれば解雇されることはありません。労働法でも保護されています。
- Q. 休職期間が過ぎたらどうなる?
- A. 規定期間内に復職できない場合は退職を勧められることもありますが、会社や医師と相談しながら判断できます。
- Q. 傷病手当金はいくらもらえるの?
- A. おおよそ標準報酬日額の2/3が支給されます。会社からの給料と合わせて調整されるケースもあります。
- Q. 復職が怖い…何かサポートはある?
- A. 就労移行支援や職場復帰支援プログラム、カウンセリングなどがあります。地域の支援機関に相談してみましょう。
まとめ
うつ病による休職は、悪いことでも恥ずかしいことでもありません。むしろ、適切な判断とタイミングで休むことで、その後の回復と社会復帰がしやすくなります。
診断書の取得・会社とのやりとり・傷病手当金の申請など、手続きは多いですが、焦らず一つずつ進めていきましょう。心と体をしっかり休めて、少しずつ前向きな一歩を踏み出してください。