「もう無理…」と思ったら、休職は“逃げ”ではなく“回復”の選択肢
「毎朝、会社に行くのがつらい」「夜も眠れず食欲もない」「些細なことで涙が出てくる」――そんな状態が続いているなら、それは単なる疲れではなく「うつ病」のサインかもしれません。
うつ病と診断されたとき、まず頭をよぎるのが「仕事、どうしよう…」という不安。でも安心してください。会社を辞めずに回復を目指せる制度が「休職」です。そして、そのために欠かせないのが「診断書」です。
この記事では、「うつ病の診断書の取り方」「休職の手続き」「職場への伝え方」「休職中の給付制度」などを、専門家の視点から丁寧に解説します。大阪・東京・福岡・名古屋など全国で共通の内容ですので、ぜひ参考にしてください。
うつ病で休職するには?診断書と手続きの基本
休職とは
会社に籍を残したまま、一定期間業務を離れる制度です。就業規則に基づき、医師の診断によって心身の回復に専念できます。
診断書の役割
うつ病など精神疾患での休職には、医師が発行する「診断書」が必須です。これにより会社が「就労困難」と判断し、休職を許可する法的根拠となります。
診断書の内容例
「うつ病により、〇月〇日より〇か月間の休養を要する」など。病名は「抑うつ状態」や「適応障害」と記される場合もあります。
取得の流れ
- 精神科・心療内科を受診
- 症状や経過を医師に説明
- 休職の必要性を相談
- 診断書を発行してもらう(自費:2,000〜5,000円程度)
職場への提出方法
診断書は直属の上司または人事部へ提出。直接渡すのが不安な場合は、郵送や家族の代行でも可。会社の就業規則を確認しましょう。
休職中に知っておくべき制度と支援
1. 傷病手当金の申請
理由:給料が出ない間の生活保障として重要。
方法:健康保険加入者なら、医師と会社に書類を記入してもらい申請。
効果:最長1年6ヶ月、給与の約67%が支給されます。
2. 医療費を軽減する「自立支援医療」
理由:通院が長期化する場合の負担を軽くする。
方法:市区町村の福祉窓口で申請。
効果:医療費が原則1割負担に。
3. 産業医・人事との面談
理由:復職の可否判断や職場環境の調整に必要。
方法:復職前のタイミングで会社と相談。
効果:復帰後のトラブル防止につながる。
4. 就労移行支援の活用
理由:休職後の復職や転職に向けたリハビリが可能。
方法:受給者証を取得して利用開始。
効果:再発予防や職場定着率の向上に。
5. 家族や支援者との連携
理由:一人で抱え込まないことが回復のカギ。
方法:診断結果や今後の流れを共有。
効果:安心感と現実的なサポートが得られる。
Q&A:うつ病と診断書・休職に関する疑問
Q1. 病名を会社に伝えなければいけない?
A. 診断書には病名が記載されることが一般的ですが、必要最小限の情報で対応できる場合もあります。医師や労務担当と相談を。
Q2. 診断書を拒否されたら?
A. 医師によっては「診断書を出す必要がある状態ではない」と判断することもあります。信頼できる医師にセカンドオピニオンを求めるのも方法です。
Q3. 診断書があれば必ず休職できる?
A. 原則、就業規則に沿って対応されますが、会社側の判断で診断書を受け入れないケースも稀にあります。その場合は労基署や社労士に相談を。
Q4. 休職するとキャリアに傷がつく?
A. 体調を整えることが最優先。近年はメンタルヘルスへの理解も進んでおり、復職支援も充実しています。
まとめ:「休む勇気」が、明日の自分を守る
うつ病による休職は、「逃げ」ではなく「回復への行動」です。診断書をもとに、職場に伝え、支援制度を活用することで、生活を守りながら療養することができます。
大阪・東京・福岡・名古屋など、全国どこでも制度は共通です。今つらいあなたにこそ、「無理しないで休んでいい」ということを伝えたい。まずは医療機関に相談し、回復への一歩を踏み出しましょう。