「病気で仕事を辞めた…」その後の生活、どうすればいい?
「体調を崩して仕事を辞めざるを得なかった」「しばらく休養が必要だけど収入が不安」「病気でも失業保険ってもらえるの?」――そんな不安を抱えていませんか?
実は、病気やケガで退職した場合でも、雇用保険(いわゆる失業保険)を受け取ることは可能です。ただし、健康なときとは違い、給付のタイミングや申請手続きに特徴があり、知らないと損をすることもあります。
この記事では、「病気退職後に使える雇用保険制度」「受給の条件や手続き方法」「傷病手当金など他の制度との関係」などをわかりやすく解説します。大阪・東京・福岡・名古屋など、全国どこでも共通の内容ですので、ぜひ参考にしてください。
病気で退職したときの雇用保険の仕組み
1. 雇用保険とは?
会社に勤めていて、雇用保険に加入していた人が退職後に受け取れる「基本手当(失業給付)」がメインの給付です。ただし、「働く意思と能力があること」が前提となります。
2. 病気で退職した場合はどうなる?
「すぐに働けない状態」として、通常の失業給付の受給資格はすぐに発生しませんが、「受給期間の延長」という制度を使えば、最大で4年間、権利を保留しておくことができます。
3. 受給期間延長とは?
本来、失業給付は退職後1年以内に受け取る必要がありますが、「病気やケガなどのやむを得ない理由」がある場合、最長で4年間に延長可能。その間に回復すれば、ハローワークに申請して受給を開始できます。
4. 対象者の例
- うつ病・適応障害・がんなどで退職した人
- 入院や通院で、すぐに求職活動ができない人
- 妊娠・出産・育児などで一時的に働けない人も対象
病気退職後にやるべき5つの行動と注意点
1. 医師から診断書をもらう
理由:病気で働けない状態を証明する必要があるため。
方法:病院で「労働不能状態である旨」の診断書を取得。
効果:受給期間延長の申請や、他の支援制度の利用にも役立つ。
2. ハローワークで「受給期間延長」を申請
理由:失業給付の権利を失わないようにするため。
方法:離職票・本人確認書類・診断書などを持参し申請。
効果:最大4年間、失業給付を保留できる。
3. 傷病手当金がもらえるか確認
理由:退職前に健康保険に加入していた人は対象になる可能性がある。
方法:退職日までに「継続して1年以上加入+退職後も労務不能」の条件を満たす。
効果:最長1年6ヶ月、給与の約2/3が支給される。
4. 障害年金や自立支援制度もチェック
理由:精神障害や慢性疾患での生活支援として有効。
方法:市区町村の福祉課で申請相談。
効果:医療費軽減や生活保障につながる。
5. 就労支援サービスを調べておく
理由:回復後の社会復帰に役立つ。
方法:就労移行支援、障害者就業・生活支援センターを活用。
効果:就職率や職場定着率の向上につながる。
Q&A:病気と雇用保険に関するよくある疑問
Q1. 病気中でも失業手当はもらえますか?
A. 原則として、働ける状態でなければ失業手当はもらえません。医師の診断で「労働可能」となった時点で、受給が始まります。
Q2. 傷病手当金と失業手当は同時にもらえる?
A. 同時受給はできません。先に傷病手当金を受け、その後に失業手当を申請するのが一般的です。
Q3. パートや短期バイトでも雇用保険に入っていれば対象?
A. はい。週20時間以上かつ31日以上の雇用見込みがあれば、雇用保険の対象となり、基本手当も受給可能です。
Q4. 回復しても働けるか不安です…
A. 無理せず、就労移行支援などを活用して段階的に社会復帰を目指しましょう。支援を受けながら準備することで、定着率も上がります。
まとめ:病気での退職後も「備え」と「制度活用」で安心を
病気で仕事を辞めた後も、雇用保険をはじめとする公的な支援制度を活用すれば、焦らず安心して回復に専念できます。「知らなかった」ではもったいない制度ばかりです。
大阪・東京・福岡・名古屋など全国のハローワークや社会保険労務士が相談窓口となっています。まずは一歩踏み出して、自分に合った制度とサポートを確認してみましょう。