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療育手帳とは?知的障害を持つ方のための安心サポートガイド

・「療育手帳って何のためのもの?」

・「どうやって申請すればいいの?診断があっても不安」

・「手帳があると生活にどんなメリットがあるの?」

こうした疑問や不安は、知的障害のある方やそのご家族にとってごく自然なものです。療育手帳は、知的障害がある方の生活支援や就労支援を円滑にするための重要な制度ですが、その内容や活用方法はあまり知られていないことも多いのが現状です。本記事では、「療育手帳とは何か」という基本から、申請の流れ、利用できる支援制度、手帳があることで受けられる具体的なサポートまでを、丁寧にわかりやすく解説します。自立した生活を目指すうえでの大切なツールとして、療育手帳を正しく理解し、安心して活用する第一歩を踏み出してみましょう。

療育手帳の制度と基本知識

療育手帳とは?

療育手帳は、知的障害のある方が福祉サービスを受けやすくするための「証明書」のようなもので、各都道府県が独自に交付しています。全国共通の制度ではありますが、名称や手帳の区分・判定方法は自治体によって多少異なります。

手帳の目的:手帳の交付により、以下のような支援が受けられます。

– 通院・通学時の交通費割引

– 障害者雇用枠での就職活動

– 就労移行支援事業所の利用

– 各種福祉サービス(訪問介護・生活支援)

– 税制優遇(所得控除など)

等級の種類:
判定結果により、重度(A)、中度~軽度(B1・B2)などの等級が付けられます。

この等級により、受けられる支援や助成内容に違いがあります。

申請から取得までの流れ:

  1. 住民票のある自治体の障害福祉課に相談
  2. 指定医による知能検査や発達検査を受ける
  3. 面談・生活状況のヒアリング
  4. 判定会による審査
  5. 手帳交付(所要1~3ヶ月)


Aさん(20代)は、学習支援や職場での配慮を求める際に療育手帳を取得。通勤定期の割引や、就労移行支援を利用したことで、自信を持って職場に定着できるようになりました。

他地域との違い:

東京都では「愛の手帳」、大阪では「療育手帳」として運用されていますが、いずれも知的障害の程度を医学的・生活的観点から評価し、支援制度へつなげる仕組みは共通です。

豆知識:

手帳には「有効期限」があり、多くの場合は5年ごとに再判定・更新手続きが必要です。生活状況や障害の変化に応じて等級が変更になることもあります。

療育手帳を取得したらできること10選

  • ① 公共交通機関の割引

    【理由】通院や通所にかかる交通費を軽減するため。

    【方法】療育手帳を提示し、ICカードや障害者割引定期を発行。

    【効果】月々数千円の交通費負担が軽減。
  • ② 障害者雇用枠での応募

    【理由】配慮が受けられる職場環境で働きやすくするため。

    【方法】手帳を使って就職支援機関やハローワークに登録。

    【効果】職場での理解・サポートを得やすくなり、定着率アップ。
  • ③ 就労移行支援の利用

    【理由】働く前のトレーニングとして役立つ。

    【方法】支援事業所に申し込み、就職準備や実習体験。

    【効果】Aさんは週3日から通所し、半年後に企業実習に参加。
  • ④ 税制優遇

    【理由】所得税・住民税の負担軽減。

    【方法】確定申告や年末調整で「障害者控除」申請。

    【効果】年間数万円の税負担軽減につながる。
  • ⑤ 医療費助成の申請

    【理由】継続的な通院や服薬の負担を軽くする。

    【方法】市区町村の助成制度に申請。

    【効果】自己負担1割になる場合もあり、安心して治療が続けられる。
  • ⑥ 公共施設・レジャー施設の割引

    【理由】外出のハードルを下げ、社会参加を促す。

    【方法】施設窓口で手帳を提示。

    【効果】水族館や映画館などが半額や無料になることも。
  • ⑦ 障害者手当・給付金の申請

    【理由】生活支援の一環として。

    【方法】所得や障害等級に応じて、特別児童扶養手当や特別障害者手当を申請。

    【効果】月額数万円の支援が受けられる場合も。
  • ⑧ 地域支援サービスの利用

    【理由】日常生活をサポートする多様な福祉サービスが活用可能。

    【方法】相談支援事業所でケアプランを作成し、訪問・通所サービス利用。

    【効果】買い物支援や日中活動支援が利用可能に。
  • ⑨ グループホームへの入居

    【理由】一人暮らしに不安がある場合の支援付き住居。

    【方法】自治体・事業者を通じて見学・申請。

    【効果】生活支援付きで安心した自立生活が可能に。
  • ⑩ 定期的なモニタリング支援

    【理由】生活の変化に応じた支援調整が必要なため。

    【方法】自治体または相談支援専門員と面談。

    【効果】状況に応じたサービスが提案され、無理なく暮らせる。

Q&A

Q. IQが高くても療育手帳はもらえるの?
A. 原則として知的障害の診断とIQ70以下の数値が基準ですが、生活に明確な困難がある場合、IQ71以上でも交付されることがあります。医師と福祉課の判定基準に従いましょう。
Q. 一度手帳を取得したら一生使える?
A. 多くの自治体では5年に一度の更新があり、状況に応じて等級変更や非更新となることもあります。定期的な見直しがあると考えておきましょう。
Q. 手帳があると就職に不利?
A. むしろ障害者雇用枠などで配慮のある働き方が可能になります。周囲の理解や支援を得るためにも、就職活動の武器になります。
Q. 手帳を持っていると「障害者」だと見られるのが不安
A. 手帳は「できることを増やすための道具」であり、生活・社会参加の選択肢を広げるものです。誰にも見せる義務はなく、自分のタイミングで活用できます。

まとめ

① 療育手帳は、知的障害のある方の生活を支える公的な支援制度で、交通費助成、就労支援、税制優遇、医療費軽減など多くの支援につながります。② 申請には医師の診断と生活状況のヒアリングが必要で、自治体を通じて交付されます。③ 手帳は「困りごとに向き合い、自分らしい生活を実現するためのツール」です。まずは一歩踏み出して、地域の福祉課や支援機関に相談してみましょう。

あなたの毎日が、少しでも安心で希望あるものになるよう、制度をうまく活用してください。「できないから」ではなく、「できる方法を探す」ために、手帳が役立つことを忘れないでください。