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【ADD(注意欠陥障害)とは?】見過ごされがちな大人の困りごとと対処法を解説

「話を聞いていても内容が頭に入ってこない」「すぐに忘れてしまって、仕事でミスが多い」「やる気はあるのに、集中が続かない」

こうした悩みを抱えていませんか?もしかするとそれは「ADD(注意欠陥障害)」と呼ばれる特性かもしれません。ADHD(注意欠如・多動症)の一種として知られますが、ADDは“多動”が目立たず、見過ごされやすい特性なのです。

「仕事ができない人と思われてしまう…」「努力不足と勘違いされてつらい」そんな思いを抱えている方に向けて、この記事ではADDの特徴や注意すべきポイント、日常生活や仕事で実践できる対処法を解説します。正しい理解があれば、もっとラクに過ごせる方法が見つかります。

ADD(注意欠陥障害)とは?特徴と誤解されやすい点

■ADDとは
ADD(Attention Deficit Disorder)は、注意欠如が中心の発達障害で、ADHDの「不注意優勢型」に分類されます。多動や衝動が少なく、外見上は「大人しい」「落ち着いている」ように見えるため、気づかれにくい特徴があります。

■ADDの主な特徴
・集中力が続かず、すぐ他のことに気を取られる
・時間やスケジュールの管理が苦手
・物をよくなくす、忘れ物が多い
・指示を聞いてもすぐ忘れてしまう
・期限ギリギリにならないと動けない
・頭の中が常に“散らかっている”感じ

■誤解されやすいこと
・「やる気がない」「怠けている」と誤解される
・“静か”で“内向的”に見えるため、支援の対象とされにくい
・「大人になれば自然に治る」と言われて見過ごされる

■事例紹介:Hさん(東京・40代女性)
Hさんは事務職として勤務していたが、スケジュール管理が苦手でたびたび納期に遅れてしまうことが続き、自信を失って退職。後にADDと診断され、就労移行支援を利用して、スケジュール管理アプリの活用を学び、再就職に成功。

ADDに対応するための8つの具体的な対処法

  • 1. タスクを「見える化」する
    【理由】頭の中だけで覚えようとすると抜けが出る。
    【方法】紙のToDoリストやホワイトボード、スマホのリマインダーを活用。
    【効果】やるべきことを視覚的に確認でき、行動しやすくなる。
  • 2. 時間を細かく区切って行動する
    【理由】長時間集中は難しいため。
    【方法】「30分作業→5分休憩」のポモドーロテクニックを導入。
    【効果】短時間集中でタスクを進められ、疲れにくくなる。
  • 3. 「先延ばし」に対処する環境を整える
    【理由】ADDの人は脳の報酬系が反応しにくい。
    【方法】「やったらご褒美」「やらないとアラーム」など仕組みで動機づけ。
    【効果】行動を促進し、タスク完了率が上がる。
  • 4. 散らかった情報を整理する“片付け時間”を作る
    【理由】思考や物理的な混乱が集中を妨げる。
    【方法】1日10分「机と頭を整理する時間」を決める。
    【効果】スッキリした環境で集中力が保ちやすくなる。
  • 5. スケジュールに“余白”を設ける
    【理由】ギリギリの予定は破綻しやすい。
    【方法】移動や作業時間に15〜30分のバッファを設定。
    【効果】遅刻や予定忘れを減らし、ストレスも軽減。
  • 6. 支援者や同僚に弱みを共有する
    【理由】1人で抱えると失敗時に責められやすい。
    【方法】「注意力にムラがあるので、リマインドをお願いしたい」と伝える。
    【効果】周囲の理解と協力を得やすくなる。
  • 7. 服薬や専門医との連携を行う
    【理由】ADDに対して有効な薬も存在する。
    【方法】精神科・発達外来に通院し、診断と治療を受ける。
    【効果】注意力や実行機能が安定する可能性がある。
  • 8. 就労移行支援などを利用して“働き方”を見直す
    【理由】ADD特性に合った職場を見つけることで負担が減る。
    【方法】大阪・名古屋・東京・福岡の就労移行支援施設に相談。
    【効果】環境調整や配慮ある働き方を実現できる。

■NG行動:「完璧主義」で自分を追い詰める
ADDの方は特に「できない自分」に対する責めが強くなりがち。完璧を求めず、「7割できたらOK」と柔軟に考えることで継続しやすくなります。

Q&A:ADDと仕事・日常に関するよくある疑問

Q.「ADDは病気ですか?治るんですか?」
A. ADDは脳の特性による発達障害であり、「治す」というよりも「特性に合った対応をしていく」ことで生活のしやすさが改善します。

Q.「周囲に理解されないのがつらい…」
A. 見えにくい障害だからこそ、説明が必要です。支援者や診断書、合理的配慮の依頼などを通じて誤解を減らしていくことが重要です。

Q.「ADDで職場に迷惑をかけている気がする…」
A. 自分を責めるのではなく、「どうすれば働きやすくなるか」を一緒に考えてくれる職場や支援機関を見つけることが第一歩です。

Q.「ADHDとどう違うの?」
A. ADHDは「不注意・多動・衝動」の3つが特徴ですが、ADDは「不注意」が中心で、多動や衝動性が目立たないタイプです。

まとめ:ADD(注意欠陥障害)は“工夫で補える特性”です

ADD(注意欠陥障害)は、見た目では気づかれにくいものの、日常や仕事に大きな影響を与える特性です。しかし、工夫と支援によって、生活の質を大きく改善できます。

「やる気がないわけじゃない」「ちゃんと頑張っている」――そう思っているあなたへ。まずは自分を責めず、特性に合った工夫を一つずつ始めてみてください。ADDを理解することは、自分を理解することの第一歩です。