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【大人になってからの吃音】職場や人間関係に悩むあなたへ、話し方の改善と心の整え方

「会議で話すときに言葉が詰まってしまう」「電話応対が苦痛でたまらない」「名前を名乗るのが怖い」――。

子どもの頃にはなかったのに、大人になってから吃音(どもり)の症状に悩まされ始めた方や、長年抱えてきたけれど職場や人間関係の中で苦労を感じている方が増えています。

「自分だけがこんなふうに話せないのでは?」「もっと滑らかに話せたら仕事もうまくいくのに…」そう悩む人は少なくありません。特に社会生活が中心となる大人にとって、吃音によるストレスは大きな影響を与えます。

この記事では、大人の吃音が起こる原因や特徴、誤解されやすいポイント、そして今日からできる具体的な改善方法を丁寧に紹介します。あなたが「話すこと」に前向きになれる一歩をサポートします。

なぜ大人になってから吃音が現れる?その理由とメカニズム

■吃音とは何か?
吃音とは、発話の流暢性に問題がある状態で、「言葉の繰り返し」「引き伸ばし」「詰まり」が代表的な症状です。子どもの発達段階で見られることが多いですが、大人でも再発したり、遅れて発症するケースがあります。

■大人の吃音が起こる主な原因
1. 再発型:子どもの頃の吃音が環境ストレスや緊張により再発
2. 遅発型:大人になって初めて発症(心理的要因やトラウマが引き金)
3. 神経学的要因:事故や病気、脳血管障害の後遺症などが影響することも

■職場での困りごと
・電話応対での言葉詰まり
・自己紹介やプレゼンでの緊張による吃音の悪化
・上司や同僚とのコミュニケーションが億劫になる
・「仕事ができない人」と誤解されやすい

■吃音は“甘え”ではない
吃音は性格や努力不足とは無関係な、れっきとした神経発達・言語の障害です。誤解や偏見により、自己肯定感を損ないやすいのが大人の吃音の特徴とも言えます。

■事例紹介:Dさん(東京・30代女性・営業職)
Dさんは新人研修での自己紹介中にどもってしまい、それ以降強い緊張感と不安を持つように。吃音専門のカウンセリングと言語訓練を並行して行った結果、現在は必要な場面でスムーズに話せるようになり、営業成績も安定しています。

大人の吃音に向き合う8つの改善アクション

  • 1. 「どもってもよい」と自分を許す
    【理由】緊張や恐怖が吃音を増幅させるため。
    【方法】「言葉が詰まっても、伝われば大丈夫」と自分に言い聞かせる。
    【効果】話すことへの心理的ハードルが下がり、自然な発話がしやすくなる。
  • 2. 腹式呼吸を習慣にする
    【理由】呼吸の浅さが詰まりの原因になることがある。
    【方法】4秒吸って6秒吐く呼吸を毎日5分実施。
    【効果】発声が安定し、緊張も緩和される。
  • 3. ゆっくり話す練習をする
    【理由】早口になると吃音が出やすい。
    【方法】音読やスピーチ練習で意識的に「一拍置いて」話す。
    【効果】脳と口の動きが調和し、詰まりが減少。
  • 4. 苦手な言葉を言い換える練習をする
    【理由】特定の単語で詰まりやすい人に有効。
    【方法】事前に準備しておき、違う表現で乗り切る。
    【効果】会話が途切れず、自信を持って話せるようになる。
  • 5. 信頼できる人に悩みを打ち明ける
    【理由】秘密にしていると孤立感が増す。
    【方法】同僚や上司、家族に「実は吃音があって…」と相談。
    【効果】理解を得やすくなり、プレッシャーが減る。
  • 6. 専門機関で訓練を受ける
    【理由】吃音専門の言語聴覚士による指導は効果的。
    【方法】病院の言語療法室や吃音センターを受診。
    【効果】自分に合った改善方法が明確になる。
  • 7. 就労支援を利用して職場調整する
    【理由】吃音による職場での困難には制度的支援がある。
    【方法】大阪・福岡・名古屋などの就労移行支援やハローワークで相談。
    【効果】配慮ある職場環境で安定した勤務が可能になる。
  • 8. 吃音当事者のグループに参加する
    【理由】「自分だけじゃない」と感じられる。
    【方法】SNSや自治体経由で吃音の自助会を探す。
    【効果】孤立感の軽減と前向きな気持ちが得られる。

■NG行動:話すこと自体を避ける
「どうせどもるから話さない」と避けてしまうと、ますます話す力が衰えてしまいます。少しずつ、できる範囲で“話す場”を持ちましょう。

Q&A:大人の吃音についてよくある疑問に答えます

Q.「吃音は本当に治るんですか?」
A. 完全に消える人もいれば、症状が軽くなり話しやすくなる人もいます。継続的な練習と支援によって「困らないレベル」まで改善可能です。

Q.「話すことが怖いのですが、どうすれば?」
A. 話すことに対する不安を緩和するには、まず「安心できる場」で練習することが大切です。家族や支援グループでの練習から始めてみましょう。

Q.「吃音を職場に伝えた方がいいですか?」
A. 状況によりますが、伝えることで業務の配慮を得られることもあります。不安であれば、就労支援機関に仲介してもらうのも一つの方法です。

Q.「歳を取ると吃音は悪化しますか?」
A. 一概には言えませんが、ストレスや健康状態の変化が影響を与えることがあります。日常的なケアと安定した生活が症状の緩和に役立ちます。

まとめ:吃音と向き合う大人へ。話すことに前向きになる第一歩を

大人になってからの吃音は、仕事・人間関係・自信に大きな影響を与えることがあります。しかし、吃音は「改善できる課題」です。

大切なのは、「どもってはいけない」と自分を責めるのではなく、「今の自分に合った話し方を見つける」こと。呼吸法や言い換え技術、就労支援の活用など、多くの対処法が存在します。

あなたの声には、伝えたい思いがあります。その声がスムーズに、そして自信を持って届けられるよう、今日から一歩踏み出してみませんか?