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【うつ病で仕事のミスが増える理由とは】自分を責めないための考え方と対処法

「最近、仕事でミスが増えて上司に怒られてばかり…」「集中力が続かず、ケアレスミスが多い」「自分はもう社会で働くのは無理かもしれない…」

うつ病を抱える方がよく経験する悩みの一つが「ミスが増える」という現象です。些細なことで注意され、自信を失い、さらにミスが増えていく――そんな悪循環に陥っていませんか?

このような問題が起こる背景には、単なる「やる気の問題」ではなく、うつ病特有の認知機能やエネルギー低下、職場環境のプレッシャーなど、複合的な要因があります。

この記事では、うつ病によって仕事上のミスが増えてしまう理由を科学的に解説するとともに、実際にどのような対処法や支援制度があるのかを紹介します。「自分を責める」から「うまく向き合う」へ。今日からできる小さな行動も提示しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

うつ病でミスが増えるのはなぜ?脳と心のメカニズムを理解しよう

■うつ病と認知機能の関係
うつ病になると、「認知機能(集中力・記憶力・判断力)」が低下することが多くの研究で明らかになっています。特に注意力の持続が難しくなり、「やるべきことを忘れる」「確認不足」「同じ作業を繰り返すのが困難」などの影響が出やすくなります。

■睡眠障害・疲労感の影響
うつ病に伴う不眠や過眠、倦怠感は、日中の集中力や判断力を著しく低下させます。「昨日しっかり寝たはずなのに疲れが取れない」という場合、脳の処理速度自体が落ちていることがあります。

■自責感と“防衛モード”
うつ病の人は「自分は役立たず」「また怒られる」といった思考の癖が強まり、ミスに対して過剰に反応してしまいます。その結果、緊張が高まりさらにパフォーマンスが低下する“負のスパイラル”に陥ることが多いです。

■Aさんのケース(東京都・30代女性)
事務職として働いていたAさんは、うつ病の診断後、業務での記載ミスや伝達ミスが増加。周囲に相談できず退職を選びましたが、その後、就労移行支援を経て福祉施設での軽作業に転職。ミスが許容される環境で自信を回復し、現在はパートから正社員登用を目指しています。

■「うつ=怠けている」ではない
うつ病によるミスを、「やる気がない」「怠けている」と捉えるのは誤解です。脳のエネルギー消耗が激しい状態で必死に頑張っている証拠なのです。周囲の理解不足も、二次的なストレスを生んでいる要因です。

■制度の利用で職場との橋渡しを
精神障害者保健福祉手帳や障害者雇用制度を活用することで、業務配慮や就労継続支援を受けながら働くことが可能です。うつ病でも“ミスを許容できる職場”は全国に増えています。

仕事のミスを減らすために今すぐできる8つのアクション

  • 1. メモ・チェックリストを徹底する
    【理由】うつ病で低下する短期記憶力を補うため。
    【方法】業務ごとに手順を紙やアプリでリスト化し、チェックを入れる。
    【効果】ミスを「防げた」という成功体験が積み重なり自信につながる。
  • 2. 業務の優先順位を明確にする
    【理由】脳の処理容量が減っているため、すべてを同時に行おうとすると混乱する。
    【方法】「緊急度×重要度」で分類し、ToDoリストに優先順位を明記。
    【効果】「今やるべきこと」に集中でき、エネルギーのロスを防げる。
  • 3. 1人で抱え込まず上司に相談する
    【理由】自分の状態を知ってもらうことで、仕事量や締切の調整が可能に。
    【方法】「最近ミスが多くて不安で…」と素直に伝えてみる。
    【効果】心理的安全性が生まれ、無理をせずに働ける土台ができる。
  • 4. こまめな休憩を取る
    【理由】集中力の持続時間が短いため、無理に続けると逆効果。
    【方法】25分作業+5分休憩の「ポモドーロ・テクニック」を導入。
    【効果】脳の疲労が軽減され、仕事の質が安定する。
  • 5. 自分に優しくする習慣を持つ
    【理由】自己否定が続くと、心身ともにさらに疲弊する。
    【方法】「今日はこれだけできた」と日記につけたり、小さな達成に拍手する。
    【効果】自己肯定感が回復し、ミスへの耐性がつく。
  • 6. 医師に症状と仕事の関係を相談する
    【理由】薬の副作用やエネルギー配分に関する助言が受けられる。
    【方法】通院時に「集中力が落ちていて…」と具体的に相談。
    【効果】処方の調整や就労支援の紹介などが期待できる。
  • 7. 就労移行支援を利用する
    【理由】働きながら回復を目指すには、リハビリ的な訓練が必要。
    【方法】大阪・東京・名古屋・福岡などの就労移行支援事業所に相談。
    【効果】実習や支援員のフォローにより、無理なく社会復帰が可能に。
  • 8. 障害者雇用に切り替えることも検討
    【理由】業務内容や働き方の配慮がある。
    【方法】ハローワークや支援機関に相談し、求人を紹介してもらう。
    【効果】ミスを減らせる環境で働き続けることができる。

■やってはいけないNG行動:自分の限界を無視してがんばり続ける
うつ病の状態で無理に通常の業務を続けると、さらなる悪化を招きます。「がんばれば何とかなる」は危険な思い込み。適切な配慮とペース調整が回復への近道です。

Q&A:うつ病と仕事のミスに関する不安に答えます

Q. 「うつ病で集中力がないのは甘えじゃない?」
A. いいえ。医学的にも、うつ病は集中力・判断力の低下を伴う疾患です。本人の努力や意思とは関係のない脳の機能変化が原因です。

Q. 「上司にうまく伝えられない…」
A. 「精神疾患の診断書を見せるのが怖い」という方も多いですが、まずは「最近集中力が落ちていて困っている」と症状ベースで話すだけでもOK。支援者と一緒に伝える方法もあります。

Q. 「仕事を辞めたらどうやって生活するの?」
A. 傷病手当金や失業保険、障害年金など、うつ病でも活用できる支援制度は多数あります。生活を守る制度を知ることで、安心して休職や転職を検討できます。

Q. 「障害者雇用は給料が低いって本当?」
A. 一部では低水準の求人もありますが、最近ではスキルに応じた評価制度を導入する企業も増えています。就労移行支援を経て、正社員になった事例も多数あります。

まとめ:うつ病による仕事のミスは“対策できる”課題です

うつ病によるミスは、「気のせい」でも「甘え」でもありません。脳の状態や体調の変化に起因するもので、適切な対応と支援により大幅に軽減できます。

自己管理の工夫、職場との対話、支援制度の利用といった行動を積み重ねることで、再び安定して働くことが可能です。大阪・東京・福岡・名古屋などには、うつ病からの社会復帰を支援する専門機関も多数あります。

「ミスが増えたから、もうダメだ…」と諦めず、「今の自分にできること」から始めてみましょう。未来は“変えられるもの”です。