社会保険労務士とは
社会保険労務士(略して「社労士」も言われます)とは、企業が発展するための重要なパートナー。
企業経営上の4大要素「人・物・お金・情報」の中で一番重要な「人」に関するエキスパートとして活躍しています。
経営効率化のため、人事・労務管理全般に関する問題点を指摘し、改善策を企業に助言していきます。
さらには、少子・高齢化社会の到来で変革する医療保険や年金制度などへの相談にも応じていきます。
まさにこれからの時代、「人」に関する諸問題を中心に取り扱う社労士の重要性は増すばかりです。
☆社会保障制度に携わり活躍する、企業の「人」に関するスペシャリストです。
社会保険の加入手続や労働保険料の計算、社内の賃金台帳作成や確定申告、労働契約や就業規則の作成などなど、社労士は、書類の作成を通して、就労者の義務や権利をフォローします。
社労士は就労者の権利や安心ある生活を多様な面から支援します。つまり社会保険労務士とは、企業の「人」に関するスペシャリスト。
労働・社会保険諸法令(約50の法律)に関する法律を専門的に取り扱う唯一の国家資格者です。
社会保険労務士法に根拠を有する国家資格であり、厚生労働省の所管となっています。
他の士業に比べると比較的歴史は浅く、1968(昭和43)年の12月からスタートしています。
☆人事労務管理のスペシャリスト
~人事労務に関わるあらゆる問題に社労士が登場!~
社労士の業務は多岐にわたりますが、一言で言えば、企業による人事労務管理をサポートする専門職です。
どんな小さな会社でも、従業員がいる以上、労働条件や服務規律、社会保険への加入など、人事労務に関する様々な問題を避けて通ることはできません。
社労士は、企業から委託を受ける手続代行者・コンサルタントとして(開業社会保険労務士)、あるいは、企業内部の専門職として(勤務社会保険労務士)企業の人事労務管理をサポートする職業です。
☆市民の権利を守るアドバイザー
~総合労働相談件数が8年連続で年間100万件を超え!~
人口の少子高齢化が急速に進む中、公的年金(国民年金・厚生年金)に関しては、金額、支給開始年齢などの様々な問題がクローズアップされています。
また、サービス残業、セクハラ・パワハラなどに象徴されるように、働く人の権利が不当に侵害される事案も続出しています。
社労士は、このような年金問題や労働問題に関し、市民の権利を守るアドバイザーとしての役割を担います。
とりわけ、労働問題は、都道府県労働局などに設置されている「総合労働相談コーナー」での総合労働相談件数が8年連続で年間100万件を超えていることからもわかるように、社労士の活躍の大きなフィールドです。
☆新たな職域――特定社会保険労務士による紛争解決サポート
近年、会社と従業員との間の労働関係のトラブルは増加傾向にあり、紛争解決の迅速な解決が求められています。
このような紛争解決のサポートには、法務専門職としての能力が必要となりますので、2007年度から「特定社会保険労務士」制度がスタートし、紛争解決手続代理業務試験に合格した社会保険労務士に限り、一定の代理権が付与されるに至っています。
☆社会保険労務士の主な業務
①人事労務管理をコンサルティング。快適な職場環境づくりのエキスパート。
就業規則の作成や変更
業績をアップさせるための賃金体系作り
従業員満足度アップのための労働条件の提案
安心して働ける安全衛生管理体制の構築
障害者雇用、高年齢者雇用の推進 など
②複雑な年金の仕組みを熟知。年金問題のプロ。
老齢や障害、遺族に関する年金の受給資格等の説明
年金の請求に関する書類の作成を代行
年金についてのセミナー開催 など
③就業規則や帳簿書類等の作成。労働・社会保険手続きをサポート。
入社・退職時の保険関係の手続き
助成金の申請
給与計算、労働者名簿、賃金台帳の作成 など